ガーナでは、基本的に、土地はチーフに属する。
従って、イメージとしては、英国のような借地権取引が多い。
リースの場合には、チーフが地域全体の福利を考え、借り手の土地の利用目的によってその是非を判断することが一般的だ。
外国人のリースの場合、通常、最長50年。
ただし、チーフがかつて現金欲しさに売却して手放したFreehold land もある。今では、土地には限りがあることを認識し、売却しようとする人はあまりいないため、Freehold land自体が少ない。
外国人でも購入することは可能だ。
土地取引をするときに、まず訪れるのが、Lands Commission だ。
土地の登記情報などが確認できるし、登記などもここで行われる。
システムは、英国植民地時代に整備され、先進国並みに揃っている。が、実際にどれだけ実行されているかというのが、別問題なので、厄介なのだ。(システムを知らないという人もいるわけで)
例えば、どういうことが起こりうるかというと、
まあ、買った土地に住み着いている人が出て行かない
とか、
チーフから土地を分け与えられた所有者がLand Commision で登録せずにおり、従って、法律上は所有者としてみなされないのだが、当人は、お金を払って土地を買い、自分の土地だと思っており、土地を与えた側も、どこの土地を売ったか定かではなく、また誰かに売ったところで、新しい所有者と本来の所有者との間でトラブルが起こる
とか。
ただし、最終的には、法治国家なので、裁判になれば、システムに則っている者に軍配が上がる。
それまでの過程でのオポチュニティーコスト、費用、労力は重くのしかかるけれども。
買った土地から人を追い出すのに3年かかったなんていう話も聞いた。
土地の値段も、適切な値段か相場を判断するのに、足を使って情報を集める必要がある。
Local knowledgeを得ながら、諸々のリスクを考慮して、慎重に注意深く進める必要があるのは間違いない。