ガーナ不動産事情 ①

ガーナの不動産市場はとても興味深い。

この国では、つい数年前まで土地の価値が見過ごされていた。

その価値にいち早く気付いていた人たちは、既に莫大な富を築いている。

2013年7月に滞在したスピンテックスというエリアにあるゲストハウスのオーナー夫妻は、ガーナ人夫とベルギー人妻のカップルで、ベルギーで働いた後、2000年にガーナに戻り、その貯金を元に、4プロット(35m×65m)のその土地を購入した。

当時、1プロット900ドル(合計3,600ドル)で購入した土地は、2013年には、20倍に価格が上昇していた。

スピンテックスは、新興企業や住宅が立ち並ぶエリアで、ここ10数年で、どんどん新しい住宅ができているが、まだ舗装もままならない道も多く、その土地も、舗装されていない道路に面している。

この地域に大きなウェアハウスを構える会社のオーナーの多くがレバノン人で、当時、空港から近くはあるが、未開の地で二束三文だったこのエリアの土地を買い占めたという。

この国の不動産賃貸事情も特殊だ。

日本の不動産賃貸の慣習が敷金、礼金2ヶ月ならば、この国は、2年前払いがスタンダード。

冗談でしょ?と、実際にガーナに行くまでどうしても信じられなかったのだが、本当だ(笑)

外国人駐在員向けの1月何十万円もする物件で、1年契約の場合もあるが、これも前払い。

家を購入するためではなく、賃貸するために、住宅ローンを組むのである。

だから、一つの家に、何家族も住んだり、ときには家族ではない人も暮らしたり・・・という光景は、ガーナではよく見られる日常だ。

 

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