昨夜遅く、一本の連絡が届く。
「大変だ。また、うちの土地で誰かが何か建て始めた」
現在、登記中の土地は、これまでも何度か誰かが「購入した」といい、建物を建て始めたところを見つけては、破壊していた。
ガーナでは、土地を不法に実行支配して手に入れるトラブルが後を立たない。
9エーカー(約1万1000坪)あるので、柵を張るにも結構な費用になるため、角に壁と道路から見える場所に標識を立てていた。
近所の人たちと仲良くなったので、不審な動きがあると、連絡をくれる。
どうやら、また同じ人物が、自分の土地でもないのに第三者に売ったらしい。
「しかも、今回は、うちの標識も外し、コーナーウォールも破壊しやがった。
一線を超えたな。
オレは暴力は嫌いだけど、ここは武力行使できるところを見せておかないとナメられる。もっと早くにしておくべきだった。
友達の友達がNational Security に勤めているっていうから、明日朝一番に一緒に脅しに行ってくる」
「そうだ、そうだ。しばいてやれ」
という私に、
「今回は脅すだけだ。何もしない。
だけど、何でも奴らは、ものすっごく気性が荒くて怖いらしい。
それだけで済むか、オレにもわからない」
そして、本日、また一本の連絡が。
「オペレーション・バレンタイン(バレンタイン作戦)だ」
イ、イカつい・・・
ワイルドだ・・・
さすが、本物のNational Security だけに、強そうではないか。
しかも銃も持っている。
バレンタイン作戦と聞いて、可愛らしくチョコレートをどうあげようかという話だと思ったら、大間違いですよ。