欧州でも極右政党の台頭が懸念されていた中、オランダでは、マルク・ルッテ首相率いる自由民主国民党(VVD)が勝利した。
選挙日は、オランダに住む友人とのチャットルームは、この話でもちきりだった。
ウィルダース氏率いるPVVは、「愛国者の革命」を主張し、EU離脱、コーラン禁止、モスク(イスラム教礼拝所)の閉鎖を主張していた。
選挙前には、このPVVにVVDが大敗するのではないかと予測されていただけに、投票率80%越えで「大衆迎合主義」に待ったをかけたこの結果に、オランダのオランダらしい精神の健在ぶりに、ほっとすると同時に誇らしく思う。
アンネ・フランクがナチスから逃れて避難した場所で知られるオランダは、ヨーロッパでもオープンに人を受け入れてきた国だ。
そのオランダが大敗したら、なし崩し的に、フランス、ドイツでも「大衆迎合主義」の勢いが増してしまうような恐怖感があった。
SNSでも、#NoDutchTrump と投票を呼びかけた動きが広がり、何より、投票率が80%を超えたのは、開かれたオランダを守ろうというオランダ人の誇りが一塊したかのようだった。