昨年末から今年にかけて、久しぶりにテレビを見ながら考えていたことがあります。
それは、「貫くことの大切さ」です。
“世界の果てまでイッテQ”の出川さんが、面白くて大好きです。
デヴィ夫人との掛け合いも、根底にあるお互いへの愛情が見て取れて、大好きなコンビ。
そんな今や、小学生からも大人気の出川さんですが、
ちょっと前まで、「嫌いなタレント」とか、「抱かれたくない男」ランキングの常連でした。
息子が世間でこんな言われ方されて、恥をかかせて申し訳ないとお母さんに謝ったこともあったそうです。
お母さんは、嫌いでも何でも1番になって印象に残るってすごいことだと、謝る必要なんかないと返したそうです。
写真集が空前の大ヒット中の田中みな実さんも、ぶりっ子で女性から嫌われていたのに、
ぶりっ子のキャラを通し切って、いつの間にか、美へのストイックさに対する尊敬から、女性ファンがたくさんつくようになりました。
誰でも、心無い言葉を浴びせられたら、傷つき、悩むもの。
それでも、突き通して行くと、
理解や尊敬が生まれるんだなと、貫くって大事だなと思ったのです。
そうして思い浮かんだのが、大戸屋のケース。
大戸屋は業績不振で、セントラルキッチンの導入を検討しているそうです。
大戸屋は、お店でちゃんと手作りをモットーとしていて、
ちゃんとお店で野菜を切って、ちゃんとお店で魚を焼いています。
ほとんどのチェーン店は、セントラルキッチンで調理されたものを温めているだけ。
お店でちゃんと調理をするので、提供までの時間も長く、手間がかかり、利益率がとても低いということは、前から言われていました。
昨今の値上げが影響して客足が減っているので、セントラルキッチンを導入し、効率化を図ろうという案が上がっているというのです。
私が思う大戸屋の良さって、まさに、お店で手作りをしていて、派手さはないけど、家で食べるちゃんとしたご飯を外で代わりに食べられるというところだと思っていました。
なので、この方針をとても残念に思いました。
値上げが客足が遠のいた原因とみているようですが、主婦なら尚更、あの内容をあの値段で提供するって、むしろ高いと思わないのではないかと思うからです。
アンケートでは、値段が高いという回答が多いのかもしれませんが、アンケートは、全員が答えるものではありません。
むしろ、不満のない人より、不満を持つ人の方が回答するので、回答層に偏りがあります。
私は、それよりも、サービスの質の低下が問題ではないかと思います。
人手不足で、お客様がやってきてもフロアには誰もいなく、挨拶がなく、どこの席についたらよいのか、お客さんが困っているようなことも多いです。
外国人スタッフは、注文を取るだけの日本語で精一杯で、「注文入っているか、確認してくれる?」なんて質問も理解できず、フロアには、食べかすが落ちたままなんてところもありました。
そういうところを改善するなら、100円ぐらい値上げしても、お客さんはついてくるのではないかと思います。
誰がお客さんなのか、どういうお客さんにきて欲しいのか、他人事ではなく、私も見失わないようにしたいと思いました。