ガーナでは、コロナの影響ってどうなの?って思う方も多いかもしれません。
空港、ショッピングモール、ホテルなどでは、マスクの着用が求められます。
Uber のドライバーもマスクをします。
でも、それ以外では、レストランやカフェのスタッフもしているけれど、顎マスクの人もいたり、外を歩くときにマスクをしている人はまず見ません。
ガーナは気温だいたい毎日32、3度。
午後の日差しは強く、理にかなっているのではないかと感じました。
ちょっと良いレストランやホテルでは、入場時にアルコール消毒や、エントランスに手洗い場を設けていたり、感染症には慣れているため、パニック感は全くありません。
日本では、私の直接の知り合いでコロナに疾患したという人が思い当たらないのですが、ガーナでは、「え?かかってたの?」というぐらい、現地在住の日本人含め、かなりかかった人がゴロゴロいたのには驚きました。
そんな話をカールにしてみると、
「そうだよ。俺の周りもみんなかかってるよ。まあ、コロナはかかれば具合が悪くなるけど、よっぽど運が悪くない限り死なない。けど、エボラは、かかったら死刑宣告みたいなもので、よほど運が良くない限り生き残れない。だから、みんな気にしてない」
とのことでした。
エボラ出血熱は、西アフリカのギニア、シエラレオネ、リベリア、ナイジェリアなどで流行り、ガーナは国境封鎖など対策を万全にして未然に防ぎました。
蚊が媒介するマラリアなどの病気の方がよほど亡くなる人の数が多く、常に身近に存在しているので、コロナ流行開始直後は、警戒して国境封鎖、ロックダウンなどかなり早い段階で行いましたが、冷静な対応を取っているように感じます。
また、私の滞在中に、入国者にワクチン接種を義務付けるようになりましたが、これもクリスマスでイギリスなどで働き暮らしている欧米から帰国するガーナ人が多いことからの措置のようです。
一方で、今回、地方遠征に一緒に同行してくれたカメラマンのチャールズは、コロナの影響を最も受けた一人と言っても過言ではないかもしれません。
彼は、フリーランスで海外のメディアから請負の仕事をしていて、かなり良い金額を稼いでいたのですが、コロナでプロジェクトが全部キャンセルになり、突然、収入がゼロに。
今年初め、恐らく参加した結婚式でコロナにかかり、最初に偽陰性が出たため、医師から絶対違うと思う腸チフスの薬を処方されたことが仇となり、かなり衰弱し症状が進行し、入退院を数ヶ月繰り返し、入院中は隣に寝ていた人が亡くなったり怖い思いをし、相当酷い経験をしたそうです。
そして、ちょうどその頃に就職したものの、勤務先がかなり考慮して待ってくれたそうですが、いつまで経っても体調が回復せず、通勤できるようになるかわからないことから、ポジションを失ったそうです。
後遺症も長くあり、完全に元気になった感じがしないとのこと。
遠距離バスでは、誰もマスクしていないのに、私と二人マスクをしっかりして、帰るとまず手洗い、アルコール消毒も持ち歩き、日本人並みに気をつけていました。
そして、農園の生産者は?というと、海外からの発注は落ちたようですが、自給自足の生活ができるので食べるものには困らず、現金収入は減ったけど生活には影響がほとんど出ていない模様でした。
感染者数自体は今もそれなりにいますが、ほとんどが空港で入国時のPCR検査(そもそも陰性証明がないと飛行機に乗れませんが)などで発見されるケースが多いようで、市中の多くの人は、よほど深刻な症状にならない限り、特に検査もしないので、感染しても風邪と同じように自宅で療養して終わりという感じです。
ただ、首都アクラでは駐在の外国人が減ったせいか、スーパーで商品が置かれていない空の棚が目についたのが印象的でした。
それでも、ホテルで働く人に話を聞くと、観光客も含め、戻ってきていて、今はあまり以前と変わらないとのことでした。