庭先のアロエベラをパッと刈って、器用に表面を割いて剥いたアロエベラのゲルを肌に塗ったり、石鹸の材料に使うガーナの女性を見て、いつかアロエベラも商品に使いたいと考えていました。
アロエベラは、サボテンに似た植物で、気温が高く乾燥した気候で自生します。
アラビア半島から北アフリカ、オーストラリアや米国でも生育します。
アロエベラのゲルや液汁は、皮膚疾患や、脱毛の改善、創傷治癒の促進に良いと家庭でも長く活用されてきました。古くは、紀元前に遡ってアロエベラの効能に関する記述が見られます。
アロエベラのゲルは、ヨーグルトなどにも使われているのをよく見かけますが、ローション、飲料、デザートなどに活用されています。
日本ではあまり見かけませんが、アロエベラジュースは、胸焼けや過敏性腸症候群などの消化器疾患の解消のために飲用されることもあります。
実際に、米国消化器学会では、治療が難しい過敏性腸症候群に対し、アロエベラが症状の改善に有効であると発表しています。
<紫外線から肌を守るアロエベラ液汁>
アロエベラの葉肉部分を取り出し圧搾して得られるアロエベラ液汁には、紫外線を浴びた皮膚の過剰な細胞死(アポトーシス)を抑制し、皮膚を紫外線から守る効果をもつことが、小林製薬株式会社と近畿大学の共同研究で判明しています。
また、肌のターンオーバー促進作用、皮膚の構築作用もあることもわかっています。
そのため、アロエベラ液汁が配合された化粧品類を日常的に取り入れることで、細胞レベルで日々蓄積する紫外線からのダメージを防ぎ、すこやかな肌の維持につながると考えられています。
熱帯地方で育つアロエベラの葉肉には、ビタミン類、ミネラル類、酵素類、多糖類、アミノ酸など健康や美容に有用な成分が多く含まれています。
日差しの強い国に、このような植物が自生するのは、自然の摂理は神秘的だなと感じます。
<オイルをなじませるのに>
アロエベラ液汁がオイルをなじませるのに向いているのは、使い心地から感じることができますが、「加水分解ヒアルロン酸の皮膚浸透を高める効果」や「一緒に塗布された成分を角質層の奥深くまで届ける作用」などがあることが、同様に小林製薬と近畿大学との共同研究からもわかっています。
<抜け毛対策にも>
静岡県立大学薬学部の研究では、アロエの成分には育毛促進作用があることが確認されています。
アロエニンには毛根を活性化し、毛髪の色素成分の回復を促す作用もあると言われ、白髪の改善にも役立ちます。
また、アロエに含まれる多糖類は、頭皮や毛根だけでなく、毛根そのものに潤いを与えてくれるため、シャンプーなどにもよく使われています。
<どのくらいの配合が必要?>
このように肌や髪に様々な効能があるアロエベラですが、化粧品に含まれる場合、1%でも含まれていればアロエベラ配合と言えてしまいます。
どのくらい配合されていれば、継続使用することで、そのメリットが享受できるのか、気になるところですね。
今回、ナチュラルエッセンスに採用したアロエベラ液汁は、フレッシュで生のアロエベラと同じ構造を持つ珍しいもの。
直行便がなく、コロナ渦でロジスティックが不安定なこともあり、生葉からの加工処理の質とフレッシュさにこだわり、安定性のあるタイ産のオーガニックアロエベラ液汁を使用しました。
このアロエベラ液汁を実際に使った実験では、10%以上の配合で同様の効果が期待できるということでした。
原料によっても異なりますが、アロエベラの恵みを享受したい場合には、少なくとも、それ以上の配合率の商品を選ぶようにすると良いでしょう。